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マイクロチップ社 、業界最小レベルの多出力MEMSクロック ジェネレータを提供

2018.12.18


外付け水晶振動子を使わずに広い周波数レンジをカバーする柔軟なソリューション




小型IoT製品や携帯型電子機器への消費者需要が急激に高まる中、製品の設計には小型化とバッテリの長寿命化が求められています。 タイミング デバイスはそれらの製品の動作に不可欠ですが、従来のクロック源はコンシューマ向け製品の周波数要件を満たすため複数の水晶振動子/オシレータを必要とし、 広い基板面積と多くの電力を消費していました。この問題に対処するため、マイクロチップ社は業界最小レベルのMEMSクロック ジェネレータを発表しました。

この新しいデバイスは最大3個の水晶振動子/オシレータを置き換える事ができ、タイミング回路の基板面積を最大80%削減できます。 DSC613クロックファミリは消費電力が低く安定性に優れたMEMS (Micro-Electro-Mechanical System)を内蔵しているため、 外付け水晶振動子が不要です。

今日のスマート機器に要求される周波数レンジをサポートするには、 基板上のコントローラに隣接して複数の水晶振動子/オシレータを配置するか、 外付け水晶振動子を備えたクロック ジェネレータを参照クロック入力用に使う必要があります。 DSC613ファミリは真のシングルチップ ソリューションとして、1つのMEMSレゾネータと2つの低消費電力PLL(位相ロックループ)を 最小1.6x1.2 mmの6ピンDFNパッケージに内蔵しています。小型パッケージと高い周波数柔軟性を備えたDSC613ファミリは、 低消費電力動作を要求する小型機器(デジタルカメラ、スマート スピーカー、バーチャル リアリティ (VR)ヘッドセット、スティック型ストリーミング デバイス、セットトップ ボックス等)に最適です。

また、DSC613ファミリは最大で3つのクロック出力(2 kHz~100 MHz)をサポートし、 マイクロコントローラ(MCU)を使った組み込みシステムにも最適です。例えばIoTアプリケーションでは、 MHzレンジのメイン参照クロックと32.768 kHzのリアルタイム クロック(RTC)をMCUに供給し、 もう1つのMHzクロックをネットワーク接続やセンサ用に使えます。DSC613ファミリはAnyRate® シンセサイザを備えた2つの低消費電力フラクショナルPLLを内蔵しており、2 kHz~100 MHzのレンジで任意の周波数を生成可能です。 3出力動作時の消費電流は約5 mAです。DSC613ファミリを使う事で、3個の低消費電力水晶振動子/オシレータを使った従来の ソリューションに比べて消費電力を最大で45%削減できます。加えて、出力イネーブルピンを使って不要なクロック出力をOFFにする事で、さらに省電力化が図れます。。

[開発ツール]

DSC613ファミリは、マイクロチップ社のClockWorks®オンライン設定ツールによりサポートされます。 clockworks.microchip.com/timing にクロック構成を入力すると対応するカスタマイズされた製品番号が得られ、 データシートを参照できます。さらに、無償サンプルも注文できます。

[在庫/供給状況]

DSC613ファミリは、本日よりサンプル出荷と量産出荷を開始いたします。詳細はお問い合わせください。(元記事日付2018年11月8日)

本記事は、マイクロチップ社プレスリリース2018年11月8日より抜粋した内容を掲載しています。

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