リアルタイム制御アプリケーションの設計現場では、システムコストと複雑さを抑えつつ、性能と周辺モジュール統合のバランスを取る事が、ますます重要な課題となっています。こうした課題に応えるべく、マイクロチップ社は本日(元記事日付2026年5月29日)、競争力のある価格帯で必要不可欠なリアルタイム制御を実現するdsPIC33CK Value LineファミリのDSC(デジタルシグナル コントローラ)を発表しました。最大100 MHzの確定的な処理性能、高分解能PWM(パルス幅変調)、12ビットADC(アナログ/デジタル コンバータ)を内蔵するValue Line DSCは、不要な機能で余分なコストを発生させる事なく、モータのFOC(ベクトル制御)、タッチ、高精度センシングといったアプリケーションに対応します。

dsPIC33CK Value Lineデバイスは、バランスの取れた周辺モジュールを内蔵しており、複数のシステム機能を1つのデバイスに集約できます。これにより、外付け部品点数が減り、プリント基板面積が抑えられ、総部品コストも削減されます。32 KBから256 KBまでの選べるプログラム フラッシュメモリ オプションと、他のdsPIC33CKファミリとの互換性を備えているため、拡張性に優れ、将来のニーズを見据えた移行パスも担保されています。

コスト重視アプリケーション向けに設計されたdsPIC33CK Value Lineファミリは、購入量にかかわらず一貫した競争力のある価格設定を採用し、初期段階の評価や生産計画におけるデバイス選定を容易にします。AEC Q100グレード1認定を含む車載グレードの信頼性に加え、セキュアブートおよびセキュア ファームウェア アップデートを実装するための内蔵セキュリティ機能を備えており、信頼性の高いリアルタイム動作が求められる産業用、車載、コンシューマ、医療分野のアプリケーションで活用できます。

Value Line DSCは、8チャンネルで最大2 nsのPWM分解能、最大2 MSPSに対応する12ビットADC、12ビットD/Aコンバータ(DAC)を内蔵したオンチップ アナログ コンパレータを搭載しています。通信周辺モジュールも充実しており、CAN FD、LIN (Local Interconnect Network)、SENT (Single Edge Nibble Transmission)、UART (Universal Asynchronous Receiver-Transmitter)、SPI (Serial Peripheral Interface)、I²Cに対応します。これらの機能とマイクロチップ社の実績あるdsPIC33CK DSCエコシステムを組み合わせる事で、精密で信頼性の高いリアルタイム制御機能を1つのデバイスで実現でき、システム設計を簡素化しながら、長期的な信頼性とコスト効率が求められる要求の厳しいアプリケーションにも対応できます。マイクロチップ社のデジタルシグナル コントローラの全てのポートフォリオの詳細はウェブサイトをご覧ください。

[開発ツール]

評価と開発を迅速に進められるよう、マイクロチップ社は低コストのdsPIC33CK Value Line Curiosity Nano評価用キットを提供しています。デバッガが内蔵されているため、外部のプログラミング ツールやデバッグツールは不要です。本評価用プラットフォームは、マイクロチップ社のCuriosity Nano base for Click Boards™およびタッチ式アプリケーション用Curiosity Nanoタッチアダプタ ボードと組み合わせて活用できます。モータ制御設計のラピッド プロトタイピングを支援するモータ制御用DIM (Dual Inline Module)も用意されています。Value Line DSCは、MPLAB® XC-DSC Proコンパイラを含むMPLAB®開発エコシステムと互換性があります。

[価格と在庫/供給状況]

Value Line DSCは本日(元記事日付2026年5月29日)より受注を開始いたします。詳細はお問い合わせください。