自動車のコネクテッド化が進み、自動車が技術的に進化するにつれて、強化されたセキュリティ手段の要求も高まっています。政府と車載 OEM の最近のサイバーセキュリティ要件では、より長い鍵長とエドワーズ曲線 ed25519 アルゴリズム規格が導入され始めています。これに応えるため、マイクロチップ社は本日(元記事日付2023年11月21日)、複雑な車載および組み込みユースケースにも対応できる最新の Trust Anchor セキュリティ IC である TA101の受注を開始しました。TA101 は ECC P521、SHA512、RSA-4K、AES256 までの長い鍵長をより強化されたセキュリティ強度でサポートしています。また、短い鍵との下位互換性も維持しながら、現在の規制をクリアしており、要望に応じた調整にも対応できます。TA101 は CryptoAuthentication™産業用グレードファミリと、車載 AEC-Q100 Grade 1 準拠デバイスをサポートする CryptoAutomotive™ファミリの両方で提供されます。

マイクロチップ社のセキュリティ IC ポートフォリオの最新のセキュア エレメントである TA101 は、車載セキュリティ、データセンター、産業用アプリケーションのサポートに特化して設計されています。この暗号コンパニオン デバイスは、公開鍵インフラストラクチャ、証明書管理、セキュア鍵ストレージ要件を含む暗号機能を処理するため、MCU(マイクロコントローラ)または MPU(マイクロプロセッサ)と連携して機能します。TA101 は簡易パッチ更新、メッセージ認証、TLS (Transport Layer Security)、セキュアブート、HDCP (High-bandwidth Digital Content Protection)、ファームウェア更新、セキュリティ アップグレード、所有権移転、鍵管理、WPC Qi® 1.3 認証等の機能を備えています。

セキュアブートとメッセージ認証を処理するためのオフチップ部品である TA101 は、車載ネットワークのオンダイマルチコア MCU/MPU 管理に代わるアーキテクチャを実現します。本デバイスは広範な MCU または MPU と組み合わせて使え、コストの低減と迅速な商品化に役立つ柔軟なソリューションを可能にします。

TA101 は CNSA (Commercial National Security Algorithm) 1.0 スイート アルゴリズムと ed25519 曲線の両方に 1 つの IC で対応できます。セキュアなコード開発および実装に関連するリスクを取り除くため、TA101 はマイクロチップ社の CC (Common Criteria) ALC_DVS.2 認定施設であらかじめプログラムおよびプロビジョニングされています。マイクロチップ社の車載セキュリティ ポートフォリオの詳細はマイクロチップ社のウェブサイトの CryptoAutomotive セキュリティ IC のページをご覧ください。

[開発ツール]

TA101 は、CryptoAuth Trust Platform Development Kitおよび mikroBUS™ コネクタを搭載した複数の TA101 ソケットボードが利用できます。 これらのソケットボードは mikroBUS Xplained Pro Extension Board にも使用でき、SAM MCU を使用した設計を基に開発するためのさまざまな Xplained Pro ボードに接続できます。

TA101 の AUTOSAR MCAL(マイクロコントローラ抽象化層)は ASPICE Level 2 に準拠しており、また マイクロチップ社の CryptoAuthentication™ソフトウェア ライブラリでサポートされているため、業界標準のオペレーティング システムまたは暗号機能向けにカスタマイズされたソフトウェア スタックにシームレスに統合できます。また Trust Platform Development Suite(TPDS)を使用してプロトタイプを設定し、マイクロチップ社のセキュアな工場でのプロビジョニングに備えることができます。

[在庫/供給状況]

TA101 製品は本日(元記事日付2023年11月21日)より受注を開始いたします。詳細とご購入はお問い合わせください。