ML(機械学習)は、広範囲にわたる製品の開発または改良が行われている組み込み設計の現場において標準要件となってきました。この要求に応えるため、マイクロチップ社は本日(元記事日付2023年9月8日)、同社の新しいMPLAB®機械学習開発スイートを使ってMLモデルを効率的に開発するための完全統合型ワークフローを発表しました。このソフトウェア ツールキットはマイクロチップ社のMCU(マイクロコントローラ)およびMPU(マイクロプロセッサ) のポートフォリオ全体に適用可能で、これを利用すればML推論機能を迅速かつ効率的に追加できます。

MLは、意思決定を可能にするため、大量のデータセットからパターンをキュレート(収集)する一連のアルゴリズムによる方法を使います。この方法は通常、手作業による処理よりも高速かつ簡単に更新可能で、しかも正確です。マイクロチップ社のお客様によるこのツールの利用方法の一例は、各種の産業、製造、民生、車載アプリケーションで使われている機器を使って潜在的な問題を的確に予測するための予知保全(予兆保全)ソリューションの実現です。

MPLAB機械学習開発スイートは、非常に効率的な小スペースのMLモデルの開発に役立ちます。AutoMLを備えた本ツールキットは、抽出、トレーニング、検証、テスト等、繰り返しが多く、単調で時間がかかる多くのモデルの作成作業を不要にします。MCUとMPUのメモリ制約が満たされるように、モデルの最適化も行います。

この新しいツールキットをMPLAB X IDE(統合開発環境)で使うと、MLプログラミングの知識がほとんどあるいは全くなくても簡単に実装できる、完全なソリューションを実現します。そのため、データ サイエンティストに頼る必要がありません。また本ツールキットは、経験豊富なML設計者が操作する上でも十分なほど高機能です。

TensorFlow Liteのモデルを取り込み、任意のMPLAB Harmony v3プロジェクト内で使う方法もマイクロチップ社は提供しています。MPLAB Harmony v3は、付加価値の高い機能の開発を簡素化し、製品開発を迅速化するための柔軟で相互運用可能なソフトウェア モジュールを備えた完全統合型組み込みソフトウェア フレームワークです。また、VectorBlox TMアクセラレータSDK(ソフトウェア開発キット)を使うと、PolarFire® FPGAによる、最も電力効率が高いCNN (Convolutional Neural Network)に基づいたAI/ML(人工知能/機械学習)推論が可能です。

MPLAB機械学習開発スイートは、ML推論を実行するエッジ製品を設計および最適化するのに必要なツールを備えています。マイクロチップ社の直感的なMLツールを使ってコストを抑え、開発期間の短縮を実現しながら開発プロセスを合理化する方法の詳細は、マイクロチップ社の機械学習ソリューションのページをご覧ください。

[価格と在庫/供給状況]

価格設定はライセンスによって異なります。MPLAB機械学習開発スイートの無償バージョンは、評価用に本日(元記事日付2023年9月8日)より提供を開始いたします。

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